薬剤師国家試験の点数が思ったよりも伸びない!どうやって勉強したらいいんだろう…。
薬学生6年にもなると、こんな薬剤師国家試験の不安が誰でもあると思います。
正直、僕も薬学生の時に「薬剤師国家試験って、出題範囲が広すぎて無理じゃね!?」と悩んだのを覚えています。
(青本とか分厚すぎてほんとにやる気が出なかった)
正直、僕自身は学生時代に色々な勉強法を試しました。
そして色んな勉強法を実践して思ったのは、薬剤師国家試験は正しい勉強法でやれば必ず合格はできるということです。
薬剤師国家試験は合格するためには多くの勉強と準備が必要です。しかし、正しい勉強法を知らなければ、効率的な学習ができずに点数を伸ばすことは難しいでしょう。
実際に僕は薬学生時代に、9月までは模試で150点代(4割程度)だった点数を本番で276点(8割)まで伸ばすことに成功しています。
そこで、本記事では僕が薬剤師国家試験の点数を4割伸ばした勉強法を紹介していきます。
- 薬剤師国家試験の勉強は何からやればいいのか?
- 使える参考書はどんなものがあるのか?
- 効率的な勉強スケジュールはあるのか?
この記事を読めばこういった「薬剤師国家試験に合格するために必要な勉強の仕方」がすべて分かります。
そして本記事の勉強法を実践することで、あなたの点数も4割以上でも伸びる可能性が十分にあります。ぜひ参考にして、合格への道を切り拓いてください。
- 国家試験の勉強前に知っておいて欲しいポイント
- とにかく薬剤師国家試験を合格するための勉強方法
- 勉強科目の優先順位とスケジュール
- 国家試験勉強で役に役にたつサイトや参考書
薬剤師国家試験の準備:勉強スケジュールを立てよう
最初に結論からお伝えすると、薬剤師国家試験に合格するためには「勉強のスケジュールを立てること」が超重要です。
正直、一番最初にスケジュールを組んで勉強計画を立てるかどうかで、ほぼ決まると言っても過言ではありません。
というのも冒頭でもお伝えした通り、薬剤師国家試験の範囲はかなり膨大です。
「どの単元にどれくらいの時間をかけれるのか?」など勉強計画を考えておかないと、1つの単元に時間をかけ過ぎて気づけば時間が足りなくなっていたりします。
最後の方の法規や実務実習を残しているのに、あと1ヶ月しかないみたいなことになりかねない、、。
そこで、この項目では薬剤師国家試験の勉強スケジュールの立て方を紹介します。ぜひ、自分に置き換えて参考にしてみてください。
①:出題範囲と合格基準をおさえる
まずは当たり前ですが、薬剤師国家試験の出題範囲と合格基準を知ることから始めましょう。
自分は第何回の国家試験受験なのか調べて、合格基準をおさえておくことで大体どのくらいの点数を目標にするのかを把握します。
以下は過去5年間の合格点推移です。
- 第104回→225点
- 第105回→213点
- 第106回→215点
- 第107回→217点
- 第108回→235点
※厚労省のHPを参考
108回の国家試験では合格点が235点となっており、他の年に比べれば高くなっています。ただ、これは合格者の得点の平均が高かった結果となっているので、合格率は例年と比べて変わりません。
この点数を参考にして、模試や過去問を受ける際には240点台を目標にするといいと思います。
もちろん、模試も最初からというよりは全ての範囲が終わってからの模試の点数での目標となります。
詳しい内容については、厚労省の「薬剤師国家試験のページ」でも確認することができます。
ここでは、簡潔に大事なポイントだけ紹介します。
※既に確認している人は読み飛ばしてもらって、スケジュールの立て方②からお読みください。
国家試験の出題範囲
まずはじめに薬剤師国家試験の問題は「必須問題」と「一般問題」の2つに大別されます。
2つの特徴を簡単に説明すると、
「必須問題」は全部で90問出題されており、5つの選択肢の中から1つ正解を選ぶ形式になっています。また必須問題全体に関して、全問題の配点の70%以上を正答する必要があり、必須問題を構成する各科目の配点の最低30%以上の得点が合格基準です。
「一般問題」は薬学理論問題と薬学実践問題の2つで構成されています。薬学理論問題は全105問、薬学実践問題は全155問出題され、「一般問題」全体で255問になります。
薬学理論問題は、薬学部6年間を通して学ぶ薬剤の知識などを活用して解く問題になっており、難しい知識の問題や理論的な問題が多い範囲になります。
薬学実践問題は、実習などの経験をもとに実践の場で取りえる選択肢を選ぶ問題や薬剤師の倫理規定に基づいて明らかに間違いである選択肢を選ぶ問題が出題されます。
どちらの範囲も「必須問題」とは違い選択肢を1つ選ぶ問題ではなく、与えられた問題の中から複数の答えを選択する問題や組み合わせを選ぶ問題が出題されます。また、必須問題のように合格基準の点数は設けられていません。
国家試験の合格基準
薬剤師国家試験の合格基準はここ数年で少しずつですが変化しています。ぜひご自分の受ける国家試験の合格基準を一度確認することをオススメします。
ここでは、第106回から適用されている合格基準をまとめてみたいと思います。
薬剤師国家試験の合格基準(以下をすべて満たすこと)
- 問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定した得点以上であること(今までは65%以上の絶対基準)
- 必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上であること
- 禁忌肢の問題について誤答しないこと
※禁忌肢に関して
厚労省の資料によると、「医療人としての倫理観と使命感が求められることをかんがみて、薬剤師として選択するべきではない問題の導入」と記載があります。
出題される内容について詳しく記載はありませんが、倫理的に誤った考え方を除外するものであるためそこまで難しくない問題が予想されます。
出題範囲と合格基準をしっかりと把握しておくことで勉強する科目の配分などの役に立つと思います。
②:勉強に必要な時間を把握する
スケジュールを立てる際に次に知っておいて欲しいことは、「薬剤師国家試験の勉強にどのくらいの時間が必要になるか」ということです。
まずは薬剤師国家試験に対して先輩薬剤師がいつから勉強を始めたのかまとめたグラフが以下の通りです。
一番多い時期は6年生に入ってから勉強を始める方の割合がほぼ半数を占めていることが分かります。その次は8〜9月の時期が20%程度を占める順番になっていました。
国家試験の合格率が6割を超えると言っても、勉強を始める半数ほどが4月から勉強を始めている結果を踏まえると、薬剤師国家試験の勉強時間はいくら確保しても損はないことを覚えておきましょう。
でも、周りはまだ勉強を始めてないよ…。本当にみんな勉強してるの?
周りの友達の勉強については深く考えないほうがいいでしょう。
国家試験は友達と二人三脚で受験するわけではありません。自分自身で受ける必要があるものなので、友達に引っ張られるのではなく逆に友達を引っ張るぐらいがちょうどいいと思います。
それにもしかしたら、実は友達も隠れて勉強している可能性もあります。気づいたら、友達に成績をおいていかれてたとならないようにしておきましょう。
正直今思い出しても、国家試験の出題範囲は膨大なので、まだ勉強を開始していない6年生はすぐにでも勉強を始めた方がいいよ。
最低でも半年以上は確保しないとかなり厳しいと思いますよ。
薬剤師国家試験の勉強をいつから勉強を始めるか詳しく知りたい方は下記の記事もオススメです
③:科目ごとの期限と勉強順番を考える
国家試験の合格基準や勉強できる時間が決まったら、その時間に基づいて勉強計画を立てましょう。
勉強の計画を立てる時は、「青本などの教材の科目と過去問をいつ頃までに勉強する」といったように具体的に計画してください。
青本などの教材は①物理〜⑨実務の順番で科目ごとに作成されているので、その科目ごとに期限を決めるといいと思います。
期限を決めるのにはメリットがある
実は期限を決めることにはメリットがあリます。期限を決めることで、
- 勉強計画が進行していない時のやる気につながる
- 苦手で進行が遅れる分野に時間を取られ過ぎない
- 勉強に遅れがでていても必須の足切りを回避できる
このように、期限を決めて勉強することで「やる気に繋がったり」、「時間が足りなくて勉強時間の少ない科目ができてしまって必須科目で足切り」みたいなことを避ける狙いがあります。薬剤師国家試験はまんべんなく勉強する必要があるので重要です。
また、僕が考えるおすすめの勉強順番は、以下の通りです。
①物理〜②化学(ここは苦手分野から始めて良い)
→⑤薬理
→⑦病態
→⑧薬剤
→その他の教科
→過去問(最低でも2回以上)
この理由については、次の項目で詳しく解説しています。こちらの項目で確認してください。
④:実際に勉強計画を立てる
最後に自分が確保できる勉強時間から具体的な勉強スケジュールを立てましょう。
人によってかかる時間は違うので参考になるか分かりませんが、僕が勉強するのにかかった時間を科目ごとに載せておきます。
①物理〜③生物→それぞれ2週間
④衛生→3週間
⑤薬理→1ヶ月
⑥薬剤→2週間
⑦病態・薬物治療→3週間
⑧法規→2週間
⑨実務→2週間
過去問(5年分)※復習も含む→2週間
これは大体1回勉強するまでの時間になっています。全部を合わせると5ヶ月くらいはかかる範囲になっているので、最低でも半年スパンでは計画を立てたいですね。
※5月から勉強ができる人のスケジュール例
5月 ①物理〜②化学
6月 ⑤薬理
7月 ⑦病態・薬物治療〜⑥薬剤(途中まで)
8月 ⑥薬剤(途中から)〜③生物
9月 ④衛生〜⑧法規(途中まで)
10月 ⑧法規(途中から)〜⑨実務
11月 過去問
このような流れで勉強ができるスケジュールが立てられると、国家試験の勉強がスムーズに進められますよ。
最初にも話をしましたが、国家試験は具体的にスケジュールを立てるだけで計画的に勉強がしやすくなります。スケジュール内で各科目にバランスの取れた勉強法を目指しましょう。
薬剤師国家試験は何から勉強するべきか?:物理、化学からの薬理がおすすめな理由
ここでは薬剤師国家試験の勉強をする順番が、なぜ物理、化学→薬理の順番が良いのかを説明していきます。
もちろん勉強する順番は人それぞれですが、この順番をおさえておくことでよりより効率的に勉強することが可能です。ぜひ参考にしてみてください。
僕はこの順番で勉強することで、1週目の勉強でもすんなりと記憶が定着しました。伸び悩んでいる人は真似してみてね。
物理/化学から先に終わらせる理由
まず初めに物理/化学を先に終わらせておきたい理由は以下の3つです。
①物理/化学は苦手にしている人が多いため
→理由の1つ目としては、物理/化学は苦手にしている方が多いため後半に回してしまうと焦って勉強した内容が頭に入ってこないことがよくあります。
また物理/化学は暗記教科ではないので、後半に勉強すること自体オススメできません。他の教科と比べて比較的時間もかかる内容になるので、最悪捨て教科にしてしまうことも考えられます。
実際にヒロザルも先に勉強を始めていたことで、後々ゆとりを持って暗記教科に集中できました。暗記教科でないからこそ理解して勉強ができればずっと知識も残りやすいので先に終わらせておくこと。
②必須問題の各科目最低得点30%以上に引っかかる恐れがあるため
→最初にも説明しましたが、「必須問題」には各科目で30%以上の得点が必要な足切りがあります。
昔から足切りに引っかかる教科は物理/化学だと言われており、総得点満たすのに足切りに引っかかるパターンは少ないかもしれませんが、しっかりと各科目で点数を取ることが重要だと知っておきましょう。
③この2教科はそれぞれ独立している教科のため
→最後の理由は、この2教科の範囲はそれぞれ独立した試験範囲のためです。後述しますが、国家試験の範囲は1つの科目を勉強すると他の科目でも役に立つ内容が多く存在します。
しかし、物理/化学の範囲は覚えた内容が他の範囲で役に立つことが少ない教科になっています。
そのため勉強を始めるなら絶対に最初でないにしても、2教科続けて勉強することをオススメします。
薬理などの薬剤名は他で使えることがあっても、物理/化学の法則や原理などが他で活用する場面は少ないんですよね。
基礎的科目を終わらせたら必ず薬理から勉強をする
物理などの基礎的科目を終わらせたら、次に勉強して欲しいのは薬理になります。その理由は以下の2つです。
- 薬理の知識はすべての教科(物理/化学を除く)で役に立つため
- 他の教科で薬の名前が出てくるときに作用機序などを確認できるため
薬理の知識は他の科目の問題を解くときにも役立つ
1つ目の理由は、薬理の薬の知識は他の科目の問題を解く際に役に立つ場合があるからです。
これは例を見せたほうが分かりやすいと思います。
例えば下記のような問題選択肢に出題されたとします。
(問)全身性エリテマトーデスの治療にはプレドニゾロンが用いられる?
→正解:〇
実はこの問題は全身性エリテマトーデスの治療方法を知らなくても、薬理でプレドニゾロンを免疫抑制作用があることを知っていればなんとなく正解することができます。
上記のように病態・薬物治療の範囲でも薬理で薬の効果を知っているだけで選択肢を絞ることが可能になります。
これは薬剤などの薬剤名が多く出る科目でも同じように活用できます。
暗記教科なので後半で復習ができる
また2つ目の理由は、他の教科で薬の名前が出た時に復習ができることです。
薬理みたいな単調な暗記教科って勉強した範囲を忘れてしまう場合が多々ありますよね?
個人的には薬の作用機序や効果は何度も復習することで定着すると考えています。ただ、僕は何度も復習する時間を作るのが嫌いだったので、他の教科で薬の名前が出た時に効果と作用機序が分かるか確認するように勉強していました。
さらにワンポイント
可能であるなら「薬理」が終わった後は、「病態・薬物治療」の勉強をセットでするとより効率的な勉強ができると思います。
以上のような理由から、僕は国家試験の勉強する順番は物/化/生→薬理(可能なら病態もセット)→薬剤などの順番で勉強するのが一番効率的に勉強できると思っています。
ただでさえ時間のかかる国家試験の範囲を勉強する時は少しでも効率的に勉強できる方法を考えたほうがいいですよ。
薬剤師国家試験で合格するためのコツ8選
勉強の流れを解説し終えた所で、次は薬剤師国家試験で合格するための勉強のコツを8つ紹介します。
コツ①配分調整:問題数のウェイトを見て勉強時間の配分を考える
勉強を始める前に、まずは国家試験の出題範囲毎の問題数を確認しましょう。
国家試験の出題範囲では、
国家試験の出題範囲毎の問題数
- 物理/化学/生物→全60問
- 衛生→全40問
- 薬理→全40問
- 薬剤→全40問
- 病態・薬物治療→全40問
- 法規・制度・倫理→全30問
- 実務→全95問
上記のような問題数になっているのをまずは知っておきましょう。
ここで注目するのは、時間のかかりそうな科目である物理/化学/生物の配点が全部で60問しかないことです。
先に潰しておいた方がいいことをオススメした範囲ではありますが、国試までの残りの期間をしっかりと考えていつまでに次の教科にいくなどの時間配分のウェイトを考えて勉強するようにしましょう。
ちなみに一番時間がかからず点数を上げれる教科は薬理だったので、薬理を始めるまでは点数は伸びにくいことを知っておくと気持ちにゆとりが持てます。
コツ②教材選定:学校指定の参考書(青本等)をまずは完璧に終わらせる
次は教材の選定です。
基本的なことですが、国試対策用の参考書を色々手をつけるよりも、まずは学校指定の参考書(青本など)を完璧にこなした方がいいことを覚えておいてください。
よく色んな教材を準備して同時進行しようとする人がいるけど、正直あまり点数が伸びていたイメージはありません。青本などが終わって時間ができたら勉強するようにしよう。
青本のここは見て欲しい
青本などには始めの方に国家試験の出題傾向を分かりやすくまとめてあるページがあります。
国家試験でよく出題されている項目はより時間をかけて同じ問題が出た時に必ず答えられるようにしましょう。
コツ③勉強の仕方:暗記科目はとにかく書いて覚える
当たり前ですが、国家試験の半分以上の問題は暗記科目になっています。
国家試験は暗記科目をどれだけ覚えているかの勝負になると言っても過言ではありません。
そこで、暗記科目を攻略する自分なりのやり方を見つけるようにしましょう。
僕のオススメの暗記科目の勉強法は以下の通りです。
オススメの暗記科目勉強法
- 青本の内容を一旦理解するために読み込む
- 理解した内容を自分なりの言葉でとにかく書いて覚える(可能なら自分なりのまとめを作る)
- まとめ終わったら、用語の単語帳を作る
- 別日に単語帳を見て、説明ができるか確認する
見て覚える派の人もいるかもしれないけど、参考書の言葉通りではなく自分なりの言葉で書いてまとめるとより暗記しやすいよ。
※大事なポイントは自分なりの言葉で書いて覚えることです。
参考書通りだとどうしても覚えにくいこともあるし、理解が出来てないことも多いので自分で理解できる言葉に置き換えて覚えましょう!
コツ④グループ学習:友達を巻き込んで勉強する
一人で勉強するのも効果的ですが、グループ勉強も有益です。僕の考えでは、勉強をする時はできるだけ友達を巻き込んで勉強した方がいいと思っています。
友達を巻き込むことにはメリットがいくつかあります。
友達を巻き込むメリット
- 1人では勉強をやめてしまうタイミングで勉強を続けられる
- 分からない問題などを聞ける
- 自分の勘違いや間違いに気付くことができる
- 国家試験の重要な情報などを聞くことができる
特に1人では勉強ができない人には効果は絶大です。
だって、友達が見張ってくれるんですから勉強しないわけにはいかないですよね?
出来るだけ勉強に対して真面目で、苦手科目を補完できる友達なら互いに大きなメリットになると思います。
僕はちょっとした休憩でも友達と問題を出し合うことで、間違って覚えてないか確認してました。
コツ⑤復習の方法:ノートやまとめ資料を活用して復習する
勉強した内容を定期的に復習することも重要です。
定期的な復習によって、忘れてしまう情報を定着させることができます。
僕がコツ③で暗記科目はノートなどに書いてまとめるのをおすすめしている理由は、この復習に使用できるからです。
自分ノートを作成して、空いた時間に確認するだけでも効果的な復習になります。
自分ノートを作成することで、自分の苦手な分野をいつでも復習できる点も大きなメリットです。
コツ⑥健康管理と休息:国家試験は体力勝負
勉強に集中するためには、健康管理と十分な休息も欠かせません。
十分な睡眠を確保し、適度に休息をとっていかないと国家試験の勉強は長続きしません。
よく聞く話かもしれませんが、冗談抜きに国家試験が近づいてくるとメンタルがやられてくる方もいます。
十分な休息は疲労を溜めず、メンタルを調節するためにも必要なことだと知っておきましょう。
「国家試験は1年に1度しかないものなので、落ちたらやばい!!」と考えている方に限って、勉強ばかりに時間をとって休息を全然取らない(遊ばない)という方もいます。
個人的には、適度に遊びに行ったりたまに家でゆっくりとする時間をとることはリフレッシュする意味でも重要です。メンタルがやられる時は、だいたい休息の時間を疎かにしてうつ状態のようになっています。
スケジュールを考える段階で、たまに休息時間を設ける勉強法を考えておきましょう。
僕自身はアニメを見たり、たまに出かけることでリフレッシュしていました。
コツ⑦便利なSNSもある:SNSの薬学生向けアカウントの活用
僕の時はあまりなかったんですけど、最近ではSNSで薬学生の勉強向けに発信しているアカウントがあります。こういうアカウントを上手く活用してみましょう。
薬学生向けのアカウントのいいところは、勉強の補助に使えるだけでなく最新の情報を仕入れることもできる所です。
例えば薬学ゼミナールのTwitterやInstagramでは、国家試験に向けて勉強する薬学生にとって必要な情報や問題などを発信しているアカウントです。
SNSと聞くと「勉強に集中できなくて邪魔になるんじゃない?」って感じる方もいるかもしれません。
しかし、僕は少なくとも全部が邪魔になるとは思いません‼
SNSの勉強アカウントは上手く使えば情報収集や勉強になるだけでなく、モチベーションを上げてくれる効果もあると思っているからです。
実際に、休憩時間なんかに活用してみると本当に使えるツールだと気づけると思いますよ。
ちなみに僕もInstagramでは、薬剤師に必要な薬の比較投稿などをしているので国家試験に合格できた時は参考にしてみてください。
コツ8就活:できるだけ早いタイミングで就活ははじめておく
最後のコツですが、まだ何も行動してない方は就職活動をできるだけ早いタイミングではじめておいてください。
就職活動中はなかなか薬剤師国家試験の勉強に身が入らないため、できるだけ就活自体が早く終わっていると勉強する時に気持ちが楽になります。
そうは言っても学校の就活セミナーの日程とかあんまりなくて、なかなか進まない、、。
こういう悩みを抱えている人もいるんじゃないでしょうか?
ですが、最近は無料で活用できる薬学生の就活サイトなども豊富に存在しています。
なかには、インターンシップや職場見学にいけるようなサポートもあるので、学校のセミナーなどが進んでいない時でも活用して早めに就活ははじめておきましょう。
就活は本当に神経使うからはじめるなら早めが吉だよ。
より詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
薬剤師国家試験の勉強で役立つ参考書
最後に、薬剤師国家試験の勉強で役立つ参考書を紹介します。
はじめに注意点だけお話しますが、ここで紹介する参考書はあくまでも勉強の補助的なものになります。
基本的には学校指定の教材(青本など)をメインに勉強を進めていくのがまずは重要です。
教材だけでは不安な方やイラストなどの解説が欲しい方に使えるものになっています。
薬剤師国家試験のための薬単 試験にでる医薬品暗記帳第2版 ¥2530
「薬剤師国家試験のための薬単 試験にでる医薬品暗記帳」は薬学生4~6年生をターゲットにしている医薬品暗記帳です。
この本のいいところは、「効能」「作用機序」「副作用」の他に重要なPOINTや特徴など国家試験に出題されるようなポイントをまとめて紹介しているところです。
青本などで勉強した後の補助としての活用ができる内容になっています。
著者の木本さんは薬剤師国家試験対策の塾講師をしていた方なので、点数を上げるために覚えるべき内容が分かりやすく書かれています。
くるみぱんの 薬学×付箋ノートBOOK ¥3520
「くるみぱんの 薬学×付箋ノートBOOK」はInstagramで人気のアカウントであったくるみぱんさんの投稿を書籍にまとめた本になっています。
内容は薬理学や病態・薬物治療がメインになっており、とても分かりやすいイラスト付きで解説している書籍になっています。
その特徴はなんと言っても可愛らしさ‼薬学部の勉強を楽しくさせてくれる内容になっていることです。
くるみぱんさんは現在薬剤師とした活動されており、Instagramでも過去投稿を確認できるので興味がある方はぜひ見に行ってください。
勉強するのにモチベーションが上がらない方向けの教材ですね。
薬がみえるシリーズ ¥3960
「薬がみえる」シリーズは有名なので知っている方もいるかもしれませんね。
現在vol.4まで発売している本になりますが、名前の通りに薬の作用の仕方などをイラストで詳しくまとめられています。
基本的には薬理学などでおすすめしている本になりますが、予想以上にイラストが多く内容が理解しやすくなっています。
値段は少し高めに感じるかもしれませんが、正直この本は薬剤師になってからでも使用ができる良書だと考えているのでより深く勉強したい方にはオススメしたい専門書です。
「薬がみえる」公式ページにて中身の確認が一部可能です。
以上3点を紹介しましたが、あくまでも理解をしやくする補助的なものだということを忘れないでね。まずは青本などや模試を完璧にこなしましょう。
薬学生気になるQ&A【体験談あり】
ここからは少し薬学生が気になる内容をQ&A形式で紹介していこうと思います。
勉強をする上で知っておいた方がいいことを質問形式にしているのでぜひ参考にしてみてください。
Q1:青本などの参考書を終わらせるのにどのくらい時間かかるの?
薬剤師国家試験対策の青本(他の参考書も同じように考えてください)は、全部で9冊の参考書になります。
他にも模擬試験の復習や国家試験の過去問などにかかった時間を載せています。
青本の1周でかかった時間:
5ヶ月ほど→特に物理/化学/生物に時間が1ヶ月半かかっています
模擬試験の復習(計3回分):
1週間程度→解きなおしをするだけでも2~3日かかっています
国家試験の過去問(計5年分):
1~2週間程度→意外に学校の対策で同じような問題がでて覚えていることが多いです
こんな感じです!
Q2:薬剤師国家試験の過去問は何年分解きますか?
薬剤師国家試験の過去問は、国試対策の勉強としては欠かせないものです。
僕の場合は過去問を5年分は遡ってやりました。
人によっては8~10年分ほどやるという方もいましたが、注意しないといけないのが法規などの範囲の勉強です。
法規などは遡りすぎると、薬機法の改正などで法律自体が変わっていることもあります。また衛生や病態などの範囲でも日本人に多い癌の種類など1位と2位が入れ替わっていることもあるので注意しておきましょう。
たまに「過去問は最低何回やればいいのか?」と質問をされますが、僕の考えでは最低3回以上は解けるようにはするといいです。
その理由は、厚労の資料の薬剤師国家試験の範囲の記載での文章を見ていただくとわかると思います。
過去に出題された試験問題(既出問題)の取り扱いについて
〇既出問題のうち、薬剤師に必要な資質を的確に確認することが可能な良質な問題として一定の評価が与えられた問題を活用することとし、その割合は、20%程度とする。
ただし、既出問題が十分に蓄積されるまでの間に活用する割合は、この限りではない。
厚労省の資料「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」より引用
簡単に解説すると、「過去に薬剤師国家試験の範囲で出題された問題から約20%程度は出題しますよ」ってことですね。
そのため過去問題は年数を遡って解いていくだけでなく、同じような問題が出た時に解けるように反復して勉強した方がいいです。
実際に僕は過去問5年分を3回は復習して解けるようにしていました。
薬剤師国家試験の過去問はできれば青本などの範囲が終わってから直前などに始めることをオススメします。
学校などでは過去問を少し変更した問題などが出ることもあるので、丸暗記になっていたりすることもありますが、一度自分の考えで解いてみることが重要です。
Q3:予備校の国家試験直前対策講習は受けたほうがいいですか?
僕個人の考えとしては安心を買うという意味なら受けるのも有りかと思いますが、基本は受けなくても大丈夫かなと思います。
誤解のないように言わせてもらうと、僕自身は一応直前講習は受講しました。
その時感じたことを簡単にまとめると、
- 予想講習で勉強した内容で実際に国試に出たのは1問だけ
- みんな受けるから自分も受けてみた
- ギリギリの点数で1点でも取りに行くなら有効かも
- 費用がかかるので、受けたと安心感が欲しい方以外は必要ない
「よく予備校の先生はプロなので、その先生たちの予想なら受けるべき!」と考える方もいると思うので、そういったことで悩んでいる方は参考にしてもらえばと思います。
実際に受けた感想なので内容を詳しく知っていたなら、今の僕なら受けないかなと思っています。
まとめ:薬剤師国家試験は戦略をしっかりと考えて勉強法を見つけていこう
今回の記事では薬剤師国家試験の点数を爆上げするための勉強法を紹介しました。
簡単に今回の内容をまとめると、
- 国家試験の合格基準や範囲はおさえる
- 残り時間などを考えてスケジュールを決める
- 勉強する順番や物理/化学→薬理と続ける
- 8つの勉強のコツを参考に勉強を継続する
- 青本以外の参考書は必須ではないが、補助的に使用する
- モチベーションが大事(休息はしっかりと摂る)
最後に、薬剤師国家試験に向けた勉強は大変な挑戦ですが、継続的な努力とポジティブなマインドセットを持ちながら取り組むことが重要です。自信を持って頑張りましょう。
今回の勉強を活用して努力することで、点数が4割以上でも伸びる可能性を秘めています。
薬剤師国家試験で余裕の合格点を叩きだして、春から薬剤師として自分のやりたいことしたい学生の参考になれば幸いです。
薬剤国家試験を無事に合格できるのを祈っています。
インターンシップに行けたり薬学生就活のサポートを受けたい方
奨学金求人などお得な就活の情報を知りたい薬学生向け