「薬剤師1年目でこれから上手くやっていけるのか不安だ」「新人薬剤師として知識をつけていきたい」などと考えていませんか?新社会人で薬剤師として働き出すけど、周りと比較して知識不足を感じちゃう。
国家試験で勉強したのに全然活用できないんだけど、、
実際、僕も1年目の時は仕事に慣れるのに必死で、何が何やら分からない状態で仕事をしていました。上司や先輩に質問して解決するのもいいけど、まずは自分なりに勉強してみたいと思っている人もいるかと思います。
そういう人におすすめなのが、薬剤師向けの本で勉強する方法です。
そこで今回は、1年目の薬剤師の勉強で役に立つおすすめの本を6つ紹介します。知識をつけていきスキルアップしたい薬剤師の方はぜひ参考にしてみてください。
- 薬剤師1年目で知識不足を感じている方
- 若手向けの勉強本が知りたい方
- 先輩薬剤師がどんな本を読んでいるか知りたい方
薬剤師1年目におすすめの本
それでは薬剤師1年目で知識をつけたい本を紹介します。
今回紹介する本はこちらの6つです。
- 薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100
- 薬局で使える実践薬学
- 治療薬ハンドブック2023
- 腎機能別薬剤投与量 POCKET BOOK
- 感染症プラチナマニュアル Ver.8
- 誰も教えてくれなかった実践薬歴
本の紹介と一緒にどんな薬剤師向きなのか、僕の忖度なしのここが惜しいというポイントを紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
【病院/薬局/DS向き】薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100
僕がどんな方にもまず必ず紹介している良書が【薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100】です。
薬局で役に立つというタイトルですが、薬の使い分けが知りたい方には病院勤務でも必ず重宝する内容になっています。
臨床で必ず触るような超メジャーな薬を厳選して解説しているので、新人薬剤師や久しぶりに薬局に戻った人にもピッタリです。
この本のポイント
- よく処方される薬の微妙な使い分けがわかる
- 薬効ごとに簡単にまとめらているので超絶読みやすい
- 普段投薬で説明するべきポイントがわかる
特徴としてはこんな感じですね。
普段薬剤師として仕事をしていると、「アムロジピン」と「ニフェジピン」など同じカルシウムブロッカーでもDrは何を考えて使い分けているんだろうと考えることがあると思います。
そういった細かな使い分けの特徴を薬効別にまとめてくれているので、患者さんへの投薬時の説明や処方意図などを読み解く際に役立つこと間違いありません。
使い受けの内容が結構参考になるのに、投薬時に患者さんへ話をするときにも役に立ち、本当に自信を持っておすすめできる書籍です。
「とりあえず、おすすめは何」?と聞かれたらまず紹介する書籍です。
値段も税込4180円という設定ですが、正直この内容でこの金額はリーズナブルだと思います。
一度読んでもらえればその意味もわかりますよ。
忖度なしマイナスPOINT
100種類を厳選している使い分け本なので全てを網羅しているわけではないことです。
初心者の導入的な本の作りになるので、ガッツリと勉強したいというタイプの方では内容量が足りないかもしれません。
特徴としては新人の方がまず初めに読んで欲しい内容になっており、多くの情報を調べながら使い分けを知りたいという方には向かないかもしれません。
※ちなみにですが同じ方が書いている本で、【OTC医薬品の比較と使い分け】というものも発売されています。
こちらも良書で、特にドラッグストアで勤務する薬剤師にはうってつけの本になっています。
薬剤師が苦手なOTC医薬品の使い分けがわかるだけでなく、現場で役立つQ&A 117個がわかりやすくまとまっているのが特徴です。
受診勧告する際にも参考になるので、普段からOTCを触ることが多い方にはおすすめです。
【病院/薬局/DS向き】薬局で使える実践薬学
こちらの本は「DI online」で人気コラムを連載している山本雄一郎先生が執筆しています。
薬剤師として必須の知識である添付文書の読み方や薬学部時代に学んだ知識を実践の現場に落とし込んで使えるようにサポートしてくれる良書です。
また架空のひのくに薬局舞台に対話形式で書かれているので、とても読みやすいのも特徴です。
この本のポイント
- 薬物動態的な知識などを実践で活用できる考え方が身に付く
- 対話形式になっているので分かりやすく相互作用などを学べる
- 薬剤師が投薬時に必要な考え方なども盛りだくさん
この本を読んで初めに感じたことは、「添付文書ってこんなところも注目して読むの?」ってことですw
正直薬学部では教えてくれませんし、現場で働いてもなかなか先輩薬剤師の方から聞けるわけではありません。
患者さんへ投薬する際の相互作用や質問への回答する際の考え方を学ぶために読んで欲しい本になっています。
忖度なしマイナスPOINT
値段が正直少し高い点。本が分厚い点の2つです。
働き出してすぐに購入するというよりは数ヶ月して慣れた頃に購入してみるといいかもしれません。
実は僕は薬剤師になって時間が経ってから購入しました。ただ、もう少し早く読んでても良かったかなと思いましたね。
【病院/薬局/DS向き】治療薬ハンドブック2023
辞書のように使えるガッツリした同効薬比較が知りたい方におすすめなのが【治療薬ハンドブック2023】です。
先ほどまで紹介した2冊と決定的に違うのは、こちらは投薬時に持っておくことで同種同効薬の違いなどを調べることができる情報量の多さです。
薬局や病院に持っていくことで困った時に使用できるので、働き出して最新版でなくても1冊は持っておきたいですね。
この本のポイント
- 圧倒的な薬剤情報の多さで辞書のように使える
- それぞれの情報には添付文書+αの記載もある
- 処方POINTや薬剤POINTがコンパクトにまとめられている
治療薬ハンドブック2023はこういった情報が薬剤ごとに簡潔にまとめらています。
薬剤師として働いている時に感じる「粉砕できたっけ?」とか「腎機能の調節はあったかな?」など知りたい情報をすぐに調べることができます。
個人的におすすめな使い方が在宅時などに持っていって、気になった際に現場ですぐに調べる時に使うです。
本当に重宝しています。
忖度なしマイナスPOINT
こちらの書籍は勉強するのに使用するというよりも、薬局などに持っていって困った時に調べるような内容です。
自宅で薬剤のことを勉強したいという方向けではないので注意してください。
勉強で使用するというよりも、薬局や病院に持っていき確認する際に使用したい1冊です。
【病院向き】腎機能別薬剤投与量 POCKET BOOK
薬剤ごとの腎機能の調節について詳しく知りたい場合は【腎機能別薬剤投与量 POCKET BOOK】がおすすめです。
実は僕、正直この本知らなかったんです、、
ですが、知り合いの腎臓内科のDrに超絶おすすめされた本がこちらでした。
専門のDrは僕が持っていないことにびっくりしていた本でしたw
この本のポイント
- 薬剤ごとに腎機能に応じた投与量が一目で分かる
- 持ち運びやすいサイズですぐに調べやすい
- 病院などの腎機能調節の提案をする時に活用しやすそう
これは説明するより見てもらう方が分かるかと思います。
上記のように薬剤ごとにGFRに応じた腎機能調節を表にしてまとめています。
嬉しい内容としては透析などで使用する際の薬剤の除去に関する項目です。
一目で分かるように◯、✖️で記載されています。
病院勤務の方や透析の患者さんがよく来局される薬局で働いている方におすすめの書籍です。
忖度なしマイナスPOINT
普通の薬局で毎回腎機能を確認するわけではない人は、使う機会が少ないかもしれないことです。
僕の薬局では腎機能の確認などを頻繁にするわけではないので、正直門前の病院の診療科に依存するかも。
多分使える人は、とことん使う本なんでしょうけどね。
【病院/薬局/DS向き】感染症プラチナマニュアル Ver.8
「抗菌薬の勉強がしたい」「感染症での抗菌薬使用の考え方が知りたい」と感じている方におすすめな本が【感染症プラチナマニュアル】です。
抗菌薬は薬剤師の勉強で誰もが勉強しないと理解しにくいと思いますが、ポケットサイズで処方提案などで使用できるようにまとまっています。
毎年更新されるので、最新の情報などを入手するのにも使えます!
この本のポイント
- とっつきにくい感染症での抗菌薬使用を学べる
- ポケットサイズで持ち運びやすい
- 新型コロナ感染症などの感染症の最新情報も記載されている
必要な情報のみに絞ってまとめてあり、臨床における迷いや感染症での悩みを解決できる本です。
正直僕は感染症領域は苦手です!ただこの本は薬剤師だけでなく、看護師やその他の医療従事者でも理解できるように書いているので思いの外読みやすかったです。
Drの処方意図を読み解きたい、抗菌薬での提案に困っているという薬剤師に特におすすめしたい本です。
忖度なしマイナスPOINT
ポケットサイズで使いやすいのはいいのですが、少し文字が小さい。
こちらもガッツリした勉強で使用するのにはあまり向かないかも。
白衣のポケットに入れて困った時に使用するという点では、病院薬剤師向けの本になるかもしれません。
僕のように抗菌薬の選択に苦手意識がある人は、ぜひ読んでみてください。
【病院/薬局/DS向き】誰も教えてくれなかった実践薬歴
最後におすすめするのは、薬剤師なら誰もが知っておきたい『薬歴の書き方』が学べる本です。
【誰も教えてくれなかった実践薬歴】は、先ほど紹介した「薬局で使える実践薬学」の著者である山本雄一郎先生が書いている書籍になります。
新人薬剤師として働くことになる方にはぜひ読んでもらい、学校では教えてくれない薬歴の書き方を学んで欲しいですね
この本のポイント
- 新人の時にどう書いていいか分からない薬歴の書き方が学べる
- SOAP形式の根本的な考え方が分かる
- 実践形式で分からやすくまとめられている
でも薬歴ってSOAP形式で書けばいいだけでしょ?
本を読む必要あるの?
そうなんだよ!僕もそう考えていたんだよね。
ですが、実際に働き出すと新人の頃は薬歴が上手く書けないんですよ!
僕もSOAPで書くことは分かっているんですが、実際に薬歴を書いててごちゃごちゃした薬歴を書いていました。
でも薬歴ってすごく大事で、次の投薬の際に人に見られることが前提なので、しっかりと残しておかないといけないじゃないですか?
でも、どう書いていいかあまりよく分かってないのが新人の頃なんですよね、、
この本はそういった学校では教えてくれない薬歴の書き方を基本からしっかりと学ぶことができます。
薬局/病院勤務問わずに薬剤師として働いている方にはおすすめです。
忖度なしマイナスPOINT
実は内容が結構実践的な薬のことも含めて書いてあります。薬歴のことを学ぶ+αが身に付きますが、まだ薬のことがあまり分からない状態だと少し難しいかもしれません。
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新人の頃は書籍を買って勉強したいけど、お金に余裕がなくてあまり買えないという人も多いかと思います。
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まとめ:1年目の新人薬剤師の時から本を読んで知識をつけていきましょう
いかがでしたでしょうか?今回は、1年目の新人薬剤師におすすめの本を6冊紹介しました。
新人薬剤師の頃は経験が圧倒的に足りない状況で、薬剤師業務などをしなければいけません。
国家試験で勉強した内容があっても実際に臨床の現場で働くとなると、臨床現場用の知識がどうしても必要になると思います。
そうった際には、ぜひここで紹介して本を参考にしてもらいながら勉強に役立ててみてください。
↓今回紹介した本のおさらい
- 薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100
- 薬局で使える実践薬学
- 治療薬ハンドブック2023
- 腎機能別薬剤投与量 POCKET BOOK
- 感染症プラチナマニュアル Ver.8
- 誰も教えてくれなかった実践薬歴
※ちなみに僕は「精神科」の薬局で働いています。精神科の勉強に興味ある方はこちらの記事もどうぞ。
皆さんのスキルアップに参考になれば幸いです。